主に宅録に使えるマイクは2種類、コンデンサーマイクとダイナミックマイクがありますが、最初の1本をどちらにするか、なかなか決めにくいと思います。
今まで趣味の宅録やバンドのレコーディングで色々なマイクを使ってきましたが、僕が最初の1本にオススメしたいのは断然ダイナミックマイクです。
今回は1本目のマイクにコンデンサーマイクよりダイナミックマイクをオススメする理由や、1本目に最適なダイナミックマイクの機種などを紹介します。
それぞれの特徴
初めてのマイクを選ぶにあたって、まずはそれぞれの特徴を把握すると選び方がわかりやすいので、整理します。
コンデンサーマイク
- 使うのに電源が必要(ファンタム電源)
- 音を拾う感度が高く繊細な音まで拾える
- 衝撃や湿気など、取り扱いに注意が必要
ざっとですが主な特徴はこんな感じ。
アコギの指が擦れる音や歌の息遣いなど、繊細な音を拾うのが得意なマイクです。
繊細な音が録れるならコンデンサーのほうがいいじゃん!と思うかもしれませんが、コンデンサーマイクは落としたらすぐ壊れてしまうし湿気にも弱いので、気をつけて扱わなければいけません。
また、コンデンサーマイクの抜き差しの際は、必ずファンタム電源をオフにする必要があります。
うっかりファンタム電源を入れたままマイクを抜き差ししてしまうと、マイクの破損やノイズによるスピーカーの破損など、大きなリスクがあるので注意が必要です。
ダイナミックマイク
- 使用に電源が不要
- 落としたりしても壊れにくい
- コンパクトで取り回しやすい
ダイナミックマイクの特徴はこんな感じ。
感度の良さはコンデンサーに分があるけど、コンデンサーマイクに比べて音が悪いと言うことではありません。パンチのある音はダイナミックマイクのほうが録りやすかったりもします。
ダイナミックマイクは電源不要、壊れにくいしコンパクトなので、手軽に扱いやすいのが魅力です。
ダイナミックマイクをオススメする理由
コンデンサーマイクよりダイナミックマイクがオススメな理由は主に3つです。
理由①余計な音を拾いにくい
ダイナミックマイクはコンデンサーマイクより感度が低く繊細な音が拾いにくくはありますが、逆にそれが宅録においてはメリットになります。
自宅での録音、スタジオではない場所ではいろんな環境音で溢れています。
エアコンの音、パソコンのファンの音、道路からの車の音など挙げたらきりがありません。
そんな環境で、感度の高いコンデンサーマイクを使ってしまうと、余計なノイズが入りまくりで満足行く録音はできません。
ダイナミックマイクはマイクから遠い音は拾いにくいので、狙った音だけ録りやすいです。
ちなみに僕は初めてのマイクをコンデンサーマイクにしてしまったせいで、思うように録音できず、イライラした経験があります。
理由②とにかく取り回しやすい
ダイナミックマイクはコンデンサーマイクよりコンパクトなので、机の上で取り回すのにもってこいです。
ちょっと落としたくらいじゃ壊れないくらい丈夫なので、余計な心配をしなくて済みます。
ケーブルに脚を引っ掛けてマイクを落としちゃったり、マイクホルダーにちゃんとハマりきっていなかったり、扱いに慣れないうちは割とマイクを落としたりすることは多いです。
もちろん、落とさないに越したことはないですが、初心者のうちは余計なことに気を使わず、ガンガン使い倒せるダイナミックマイクが安心です。
理由③マイクの特徴を掴みやすい
ダイナミックマイクは、立てる角度や距離によって顕著に音の違いが出やすいです。
生音の録音は、マイクの音の拾い方や特徴を把握できると音作りの幅を広げることができます。
立て方による音の違いがわかりやすく、丈夫で取り回しやすいダイナミックマイクは、マイクの様々な扱い方に積極的に挑戦できるので、宅録用の最初の1本のマイクとしてオススメです。
おすすめのダイナミックマイク4選
今まで実際に使ってきたマイクで、最初の1本目にオススメの機種をご紹介します。
SHURE SM58
通称ゴッパー。ダイナミックマイクの大定番SM58です。どこのスタジオに行ってもかならず置いてあります。
中域の密度が濃く、迫力がある音が録りやすいです。
ポップガードを外せば、アコギなどの楽器の録音も十分にできます。
これを1本基準として持っておくと、2本目以降を選びやすいです。
SHURE BETA58A
SM58のパワーアップ版、BETA58A。
SM58より音のレンジが広く、ハッキリとして力強い音を録れます。
また、超単一指向性により周りの環境音も拾いにくいので、宅録用にオススメの1本。
SENNHEISER E945
イヤホンやヘッドホンでも有名なゼンハイザー
このE945はダイナミックマイクなのに繊細な高域が特徴で、キレイで整った音です。
ボーカル用に設計されているので、歌メインで録音したい人にオススメ。
20,000円と少々お値段がはりますが、その価値は十分にあります。
AUDIX i5
楽器からボーカルまで様々な用途に使えるi5
SM58に比べると、味付けの少ない素直な印象の音です。
ボーカル専用の設計ではないので、歌を録音するときはポップガードが必要になります。
以上4つが僕のオススメのダイナミックマイクです。
3,000円以下の安いマイクはのちのち不満が出てくる可能性が高いので、できれば最初のうちからある程度良いマイクを使うのをおすすめします。
まとめ
初めての宅録用マイクはコンデンサーマイクよりダイナミックマイクをおすすめする理由と、オススメのマイクを紹介させてもらいました。
ダイナミックマイクは細かいことを気にせず気軽に使い倒せるので、宅録が初めての人にはおすすめです。
自分でマイクを使ってレコーディングするのは楽しいので、ぜひ挑戦してみてください。